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"the"は「既知の情報のマーカー」

  • 早野
  • 2021年7月7日
  • 読了時間: 2分

更新日:2021年7月17日



今回は定冠詞"the"のお話。


大学入試において"the"の意味や使い方自体が問われることはあまりありません。


しかし、どのような場合に"the"が使われるのか知っていれば、英語の学習効率は間違いなく上がります。


例えば、anotherとthe otherという似たような表現がありますが、


"the"の使い方を知っている人は、理屈を理解しながらこれらを覚えることができます。


反対に"the"の使い方を知らない人は、これらを丸覚えするしかありません。


結果として、記憶の定着に圧倒的な違いが生じるわけです。


今後、この「anotherとthe other」や、「mostとmost of」の違いなどを記事にしようと思っているのですが、


その前提知識として、今回は定冠詞"the"について学習していきましょう!


この記事の文字数:約1,200字

この記事を読むのにかかる時間の目安:4分





"the"は一言で言えば、「既知の情報のマーカー」です。


話者間で既に了解済みになっている情報には"the"が付きます


逆に了解済みではない新しい情報には、単数形なら不定冠詞"a"か"an"が付き、複数形なら無冠詞になります。


次の例を見てください。


She has a cat and a dog. The dog sometimes barks at the cat.

(彼女は猫と犬を飼っている。その犬は時々その猫に向かって吠える)


1文目では、a cat、a dogと不定冠詞"a"が付いていますが、2文目では、定冠詞"the"が付いていますね。


これは、The dog sometimes barks at the cat.と発言する時点では、既に話者間で「あー、猫っていうのは、彼女が飼っているあの猫のことだね」と、どの猫・どの犬なのかが特定されているからです。


このように、話者間で既に特定されているものには定冠詞"the"が付きます。




"the"の使い方といえば、「太陽という意味のsunには定冠詞"the"を付ける」と習った方も多いと思いますが、


これも同様に説明することができます。


太陽と言えば太陽系の中心のあの太陽しかありませんよね。


話し手のAさんとBさんが、それぞれ別々の太陽のことを想像して話をしているなんてことは、あり得ないですよね。


このように世界に1つしかないものに言及する場合にも定冠詞"the"が付くのです。


(太陽が2つある世界線を描いたSF作品などがあるなら、片方の太陽を指してa sunと言うことがあるかもしれませんね)





上に説明した以外にも"the"には使い方があるのですが、


ひとまず、"the"は「話者間で了解済みの情報のマーカー」だと心得ておいてください。


「anotherとthe other」をはじめ、英語の様々な表現を理解していく上で、役に立つはずです。




まとめ(入試突破の合言葉)

"the"は「話者間で了解済みの情報のマーカー」




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